光の種類と間取りの可能性
光の種類と間取りの可能性
前回、土地に合わせて家を建て
できるだけ余白をつくらないことが、
外溝工事の予算を大幅に狂わせない、
また増やさないために必要だと
お伝えさせていただきましたが、
とはいえ、これを実行するのは、
実はそう簡単なことではありません。
なぜなら、出来るだけ敷地いっぱいに
家を建てようと思えば、
土地の日当たりの良し悪しに関係なく
建物を配置せざるを得ないからです。
つまり、日当たりが悪い場所にも
部屋をつくってもいいですよ～と
ならなければ、
この実現は難しいということなんですね。
こんにちは
ツクルホーム山下建築工房の山下です。
例えば、
すぐ南に家が建っている土地に
家を建てる場合、
真夏以外はその敷地には日陰が
出来ることになります。
それゆえ、一般的には日陰となる部分を避け、
直射日光が入る位置に家を配置します。
そして、出来るだけ全ての部屋を
南向きでつくります。
結果、必然的に2階建ての家が完成します。
そして、敷地に余白がたくさん
出来ることになります。
しかし、ここで立ち止まって
考えてもらいたいことが、
「全ての部屋の日当たりを
本当に良くする必要があるのだろうか？」
ということです。
まずは「寝室」です。
なぜなら、寝室は文字通り
寝るだけの部屋なので、
太陽が昇っている時間に使うことって
ほとんどないですよね。
つまり、それなりに明るくはしたいものの、
そのためにわざわざ直射日光が入り続ける
南に位置させる必要はないのでは？
ということですね。
また「子供部屋」に関しても、
同じことが言えるのではないでしょうか。
子供たちは、平日の昼間は
学校に行っているし、
休日も自分の部屋ではなく、
広々としたリビングで家族と共に過ごすことが
多いのではないでしょうか。
そして、やがて受験を迎え、
部屋で過ごすことが多くなったとしても、
直射日光が日中ずっと射し込む部屋では、
かえって勉強に集中しにくい、
なんてこともあるかもしれません。
✔︎光は直射日光だけじゃない？
家づくりをする時に知っておいて頂きたいのが
光＝直射日光だけじゃないということです。
例えば、北の窓からは
1日を通してずっと直射日光が
入ってきませんが、
かといって北窓は暗いわけでもなければ、
むしろ日中ずっと安定した光を
室内に採り込んでくれます。
また、家の中の壁を白くすると、
室内に入ってきた光を反射させ
家全体に拡散することができます。
この2つのことから言えることは、
光は何かに反射して拡散していく
ということなのですが、
この反射光をうまく使えば、
家全体に満遍なく光を届けることが出来ます。
とはいえ、
カーテンで光を遮ってしまうと、
光が入ってくることができなくなり、
光が拡散していくこともないので、
いかにカーテンがいらない窓を
つくることが出来るかが
鍵にはなってくるんですけどね。
ですが、光にはこの２種類があると
建てる前に理解しておけば、
どの部屋にどちらの光が必要
なのかが分かるため、
部屋の配置に柔軟性を
持たせることが出来ます。
また、日陰にも部屋を配置する
ことが出来るため、
直射日光のために、必ずしも
部屋を2階につくる必要もなくなり、
敷地をより有効活用出来るようになります。
そして、外構工事のコストを
落とすことが出来ます。
同時に、1階が大きくなれば、
家の使い勝手もよくなりますし、
将来的にもその方が生活しやすい
というメリットも・・・
ということで、家を建てる前に
「光は直射日光だけじゃないよ」
ということを、
ぜひ知って頂き家づくりの
参考にして下さいね。
それでは、、、
